|
はじめに
私自身、作家としてはまだまだです。
思い通りにいかないことは多々あるし、偉そうに語れる立場ではないことも重々承知しています。
けれど、初めてナンクロを作るとき、ただただ見様見真似でやるしかないのはなかなか辛かった経験から、 多少なりとも参考になるものがあれば……と考えた次第です。 私はカナナンクロ専門であり、全漢字については当てはまらない部分があります。 また、あくまでも私自身の経験や見聞に基づくものですので、これが絶対というわけではないことを予めご了承下さい。 辞書
ナンクロ作りには辞書が必要不可欠です。私が実際に利用している物、あればより作品の幅が広がる物をあげてみます。
[ 先頭へ↑]
インターネットの活用
環境が整っているなら、インターネットを活用しましょう。
goo や infoseek では、 大辞林・新語・カタカナ語辞典などが無料で利用できます。 また、現代用語の基礎知識・知恵蔵(プロバイダによるかもしれません)・ 三省堂などでは、 月々数百円で利用できるサービスも行っています。 辞書を買わずに、これらを利用するのもひとつの手段でしょう。 インターネットでは、ありとあらゆる情報が手に入ります。 面白そうなテーマを探したり、テーマワードを収集するにも非常に便利ですね。
[ 先頭へ↑]
黒マスを減らす
黒マスの数が多すぎると、2〜3文字の単語が増え、単語同士の絡みも悪くなります。
逆に黒マスが少なければ少ないほど単語同士の絡みが良く解きやすい問題になりますから、 できるだけ減らすようにしましょう。 短い単語ばかりだと解き手は文字を特定しづらいですし、別解答ができてしまう危険性も高くなります。
[ 先頭へ↑]
黒マスの連続を減らす
黒マスを縦・横に連続させるのは問題外ですが、斜めの繋がりもできるだけ減らした方が良いでしょう。
対称形に配置するなどの場合を除き、あまりにも黒マスの連続が多い作品は、見苦しいものです。 斜めの連続を2〜3個までにすると、単語同士の絡みも良く、見た目にもスッキリと美しい仕上がりになります。
[ 先頭へ↑]
絡みのないマス
図Dの×部分のように、二方あるいは三方塞がりで他の単語と全く絡んでいないマスは、
できるだけ減らしましょう。このような部分は解き手が文字を特定しづらい上、ここに入る文字が短い単語の中でしか使用されていない場合には、 別解答がでる危険性もあります。 ひらめきやすい特徴ある言葉を入れるか、他の部分で必ず文字を特定できるようにしておくことが必要です。
[ 先頭へ↑]
文字数と使用回数
【基礎編】で、一つの文字を2回以上使うと述べましたが、
できれば最低でも3〜4回は使いたいところです。
それぞれの使用回数が多いほど解きやすいことは言うまでもありませんが、 文字が特定できたとき埋められるマスが多ければ、解き手はより楽しめるでしょう。 特にサイズが大きい場合など、端から端まで目を通したあげく二ヶ所しか書き込めないというのではガッカリします。 もし、使用回数2回のうちの1回がヒントとして既にマスに入っていれば、 解き手はたった一マスしか埋めることができないのです。 それではつまらないと思いませんか? また、別解答を出さないためにも、文字の使用回数は多い方が良いと言えます。 使用する文字の種類が多いほど、一つ一つの使用回数は少なくなりますから、 むやみに文字数を増やさないようにしましょう。
[ 先頭へ↑]
平易な言葉で組む
明確な意図がある場合以外は、誰もが知っている平易で一般的な言葉を使って組みましょう。
知らない言葉が多いと、解きにくい問題になってしまいます。
また、一つ一つの言葉に納得しながら解き進めることができてこそ、ナンクロの楽しさを味わえるのであって、 たとえマス目が埋まったとしても「???」と思ってばかりでは、面白さも半減ですよね。 耳慣れない単語や難しい単語は、できるだけ使わないようにしましょう。
[ 先頭へ↑]
ヒントで完成する単語
ヒントの文字を書き込んだ時点で既に完成してしまう単語を組み込むのは、できるだけ避けましょう。
例えば「イバラ」がヒントなら、「バラ」「ラバ」「バイ」「イライラ」「ララバイ」などは、 極力使わないようにするということです。 特に、長めの単語がいきなり成立してしまわないよう気を付けましょう。 解き手の言葉を完成させる楽しみが減ってしまいます。
[ 先頭へ↑]
解く道筋を考える
ナンクロは、解く順序をきちんと考えて作ることが重要です。
まずは、最初の手がかりとなる単語がなければなりません。 ヒントに含まれる文字を使い、ひらめきやすくて必ず文字が特定できる単語を、複数個組み込みましょう。 作り手のねらい通りに解いてもらえるとは限りませんから、 手がかりとなる言葉が一つだけでは、それがひらめかない限り全く先へ進めない状況になってしまいます。 しかし、道筋が複数あれば、解き進められる可能性は大きくなるはずです。 手がかりの単語から特定できた文字も使い、次にひらめかせる言葉も組み込みます。 使用文字数にもよりますが、小サイズなら3〜4段階くらいまで用意しておけば、ぐっと解きやすい問題になるでしょう。
[ 先頭へ↑]
テーマ
どうしても必要というわけではありませんが、面白いテーマを設定することで楽しさが倍増する場合もありますし、
テーマが明確であれば単語も推理しやすくなります。
テーマは、より多くの解き手が楽しめるものにしましょう。 自分自身は興味があったり得意とする分野であっても、誰もがそうであるとは限りません。 独りよがりになったり、専門的になりすぎないよう注意が必要です。 また、テーマ性のあるナンクロの場合、関連する言葉が多いほど解き手は楽しめます。 できるだけたくさん組み込む努力をしましょう。
[ 先頭へ↑]
別解答を出さないために
使用回数が少なく、しかも2文字や3文字といった短い単語でしか使われていない文字は、
別解答が出る危険性が特に高くなりますから、十分な注意が必要です。
大丈夫なつもりでも、自分が知らない言葉や手持ちの辞書には載っていない言葉で、 思いがけず別解答が出てしまう可能性もないとは言えません。 使用する全ての文字を、長めで特徴のある単語に含ませておくとより安全ですが、 実際には難しい場合もあります。 短い単語でも安易な選択は避け、できるだけ特徴的な言葉を使いましょう。
[ 先頭へ↑]
難易度の調整
これまで述べてきた幾つかのポイントをきっちり押さえて組めば、かなり解きやすい問題になるはずです。
まずは、易しく解き心地の良いナンクロを作る力を確実に身に付けましょう。 作品を意図した通りの難易度に仕上げるためには大切なことです。 きちんと考えて作られた「解きごたえを楽しめる問題」と、 適当に作られた「ただ解きにくいだけの問題」は明らかに違います。 基本がしっかりしていなければ、うまく難易度の調整をすることはできません。
[ 先頭へ↑]
解答
質問文や解答文は、あらかじめ考えておきましょう。
ナンクロが完成してからでは、必要な文字を拾えず、思い通りの文章が作れない場合もあります。 とってつけたような気の利かない解答になっては残念ですから、 前もって決めておき、必要な文字を確実に使って組みましょう。 ヒントの言葉やマス目に登場する単語を、解答文の中で使うことは避けます。 また、ヒントに含まれる文字や同じ文字を多用した解答、 早い段階で特定できる文字ばかりというのも避けましょう。 問題を半分も解かないうちに答えが出てしまってはつまらないですね。 作り手には「全てのマスを埋めてもらいたい」という思いがありますし(私だけ?)、 解き手を楽しませるためにも、解答文や文字の確定順はそれなりに工夫しましょう。
[ 先頭へ↑]
チェック
作品が完成したら、必ず自分で解いてみましょう。
言葉がダブっていないか(特に2文字の単語は要注意)、 別解答はないか、ちゃんと解けるかどうかなど十分にチェックします。 雑誌の投稿ページでは、「良い出来ですが別解答がありました」というコメントを度々見かけます。 掲載レベルであるのに、チェック不足で掲載を逃してしまっては残念です。 また、解き心地のシミュレーションついては、できる限り厳しい視点をもって行う必要があります。 自分自身はどんな言葉を使用したか知っているわけですから、パッとひらめいて当然ですよね。 もし身近にナンクロ好きの人がいるのであれば、作品を解いてもらい、忌憚のない意見を聞きましょう。
[ 先頭へ↑]
小サイズで実力アップ
ナンクロはサイズが小さいほど使える文字数が制限されます。
少ない文字数で、条件を満たしつつ楽しく解ける作品にきっちりまとめ上げることは、 決してラクとは言えません。テーマ物であればなおさらです。 大きい物はマス目を埋める大変さはあるものの、使える文字数が多く単語にも幅が出ますから、 わりに組みやすいのです。 小さめの作品を数多く作りましょう。実力アップにつながります。
[ 先頭へ↑]
量より質、毎月投稿
作品をたくさん作ることで、自分なりのコツも掴めてきますし実力も付いてきます。
数打ちゃ当たるの精神で、できあがった作品を片っ端から投稿するのも一つの方法ですが、 作品数に比例して掲載される確率が高くなるというものでもないと思います。 プロを目指すなら、掲載されたとしても「たまたま上手くできた」ではダメで、 コンスタントに掲載レベルの作品を作り続ける実力と気力が必要です。 たとえ一作だけであっても、納得いくまで丁寧に仕上げた自信作を、 できるだけ毎月欠かさず投稿することをお勧めします。
[ 先頭へ↑]
|