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ナンクロ以前
数年前の私は、パズル専門の雑誌があることさえ知らずにいました。
知っているパズルと言えば、新聞や他の雑誌にも載っているクロスワードパズルだけ。 たまに解いてみることはありましたけど、さほど面白いと思ったことはなく、 ほとんど興味を持っていなかったと言っていいくらいです。 ある時、知り合いがイラストロジックをやっているのを見て「へ〜、こんな遊びがあるのか」と、 その存在を初めて知った私は、物珍しさにちょっとやってみたくなりました。 コンビニへ行き、それらしき雑誌を探すと数種類ありました。 この手の雑誌にはプレゼントが用意されていることも、 その時はじめて知りました。 初めて挑戦したイラストロジックはけっこう楽しく、それからは、月に1〜2冊雑誌を買って遊んでいました。 しかし、元来面倒くさがりな上に、きっちりキレイに塗らないと気が済まない性格のためか、 大きめのサイズになるとイライラすることが多くなってきたのです。 熱しやすく、冷めやすい……(苦笑) ナンクロとの出会い
ナンクロ・漢字・イラストロジック・ナンバープレースなど、専門誌はいろいろありますが、
どんな雑誌にもジャンルの違うパズルが数問は載っているものです。
イラストロジックに飽きてきた私は、手元にあった雑誌にたまたま載っていたナンクロ(それまでは見向きもしなかった) を解いてみる気になりました。 覚えていませんが、もしかすると賞品に釣られたのかもしれません。 それでも、やり始めたのに解けないのは悔しいという思いから、え〜、う〜、む〜などといろんな声を発しつつ、 何度も問題とにらめっこ。 いや〜、嬉しかったですねぇ。そして、文字の並びから言葉がひらめいた瞬間の快感は、思いがけず私を虜にしてしまいました。 ナンクロ三昧
すっかりナンクロにハマってしまった私。暇さえあれば(なくても)問題を解く生活を送ることになりました。
月に4〜5冊、ナンクロ専門誌を買っては解きまくり、せっかく解いたんだからとハガキをせっせと出す毎日が、 1年半から2年ぐらい続いたでしょうか。 かなりの数をこなしたので、もうどんなに難しいノーヒント問題でもドンと来い状態。 私に解けないナンクロはない、「プロフェッショナル!」などと一人悦に入っておりました。 作り手への第一歩
ナンクロは性に合っていたらしく、どんなにたくさん解いてもイラストロジックのように飽きたりはしませんでした。
ですが、次第に簡単な問題では満足感が得られなくなったので、片っ端から解くのではなく、 解き応えのあるものを選ぶようになっていきました。 買う雑誌が減り、解く問題の数も減り、もっとナンクロやりたいのに、どうも物足りない。 そこで、「私にも問題が作れるかな、作ってみようかな」という気になったわけです。 これまでたくさんのナンクロに楽しませてもらいました。 まだ作品も完成しないうちから、そんなことを考えているのでした。(笑) そして投稿…確か三作ほど投稿しましたが、いきなり採用されるわけもなく、 採用されないことにはコメントももらえないため、 どこが悪いのかさえわかりません。 (そのうちの一つが、半年ほど経ってから掲載されていてビックリ!) いろんなナンクロ誌の投稿ページに目を通し、何が良くて何がダメなのか、 他の投稿作品に対するコメントを参考にするしかありませんでした。 修行
内容はともかくとしても、何作か仕上げることが出来た私は、「ナンクロ作家になりたい」と、
かなり真剣に考えるようになっていました。
そんなある日、書店で手にしたパズル誌に、作家養成講座受講生募集の記事があったのです。 ある意味、運命的な出会いだったかもしれません。それまで一度も手にしたことがない雑誌だったのですから…… パズル誌を買い、資料請求のハガキを出し、検討した上で受講することに決定。 申し込みをしてから教材等が届くまで、とても待ち遠しかったのを覚えています。 いよいよ講座が始まりました。 とても丁寧な指導で、様々なことを学ばせていただきました。 身近にナンクロ好きがいれば、作品を解いてもらい意見を聞くこともできますが、私の周りの人達は、 どんなに勧めても好きになってくれず、それは無理な話だったのです。 添削指導によって作品の欠点を具体的に知り、それを克服していくことは貴重な体験となりました。 デビュー
6ヶ月間の講座が終わって間もなく、受講中に提出した作品が採用となり、パズル誌に掲載されました。
その後も投稿を続けたところ、何度か投稿ページに掲載され、有り難いことに毎月依頼をいただけるようになりました。 そして現在に至ります。 終わりに
ちゃんとした問題を作るのは、解くことに比べればだいぶ困難です。上手く組めなくて煮詰まることもしょっちゅうあります。
それだけに、 仕上げたときの充足感といったら堪えられません。それがあるから、そしてナンクロが面白いから、続けられるのだと思います。 こだわりのあるところ全てにおいて一点の妥協もない、そんな作品を完成させてみたいものです。 |